子供の矯正（小児矯正）症例

子供の矯正は乳歯歯列または乳歯と永久歯の混合歯列の状態で行います。早期に治療を行うことにより、骨格に悪影響を及ぼす因子を改善し、正常咬合に導くことを目的とします。また、成長を利用した治療を行うこともできるため、永久歯が生えそろうまでには治療が終了することもあります。装置は取り外しのできる物や固定式の物があり、症例によって異なります。

主訴：　口元の出っ張り

診断：　アングルⅡ級Ⅰ類　上顎前突

治療方針  ：

患者さんは9歳の男児であった。オーバージェットは13mm、オーバーバイト7mm。口唇を閉鎖することが困難で、口呼吸であった。機能的矯正装置（取り外しのできる装置）を選択し、前後的・垂直的位置関係の改善を図った。永久歯列期には前後的・垂直的位置関係は改善されたが、Ⅱ級の咬合関係が残る状態であった。本人と保護者の希望によりこの状態で終了となった。

治療期間 ：　2年2カ月

費用：

診断費30000円、装置費用300000円、月1回の調整費4000円（全て税別）

下顎前突（受け口）

主訴：　前歯の反対が気になる。

診断：　アングルⅢ級　下顎前突

治療方針  ：

患者さんは10歳の男児であった。前歯部の反対咬合により審美障害と咀嚼障害を認めた。検査の結果、上顎前歯部の舌側傾斜による歯性の下顎前突で、骨格的な異常は認められなかった。リンガルアーチ（固定式装置）を用いて上顎前歯部の唇側傾斜を行った。

治療期間 ：　2年2カ月

費用：

診断費30000円、装置費用300000円、月1回の調整費4000円（全て税別）

主訴：　前歯の反対が気になる。

診断：　メジアルステップ　　反対咬合

治療方針  ：

患者さんは4歳の幼児であった。乳前歯の反対咬合により、将来の骨格的悪影響を予測できた。比較的、治療に対して協力できた為、永久歯の前歯部が萌出するまで待つのでなく、乳歯列期の状態で反対咬合を改善することを考慮した。ムーシールド（取り外しのできる装置）を用いて、より予知性の高い反対咬合の改善を計画した。

治療期間 ：　5カ月

費用：

装置費用30000円、月1回の調整費2000円（全て税別）

治療の期間や治療後の歯列状態は患者さんの歯列状況や協力度および口腔清掃状況によって異なります。ご了承ください。